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US&R Training Report








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3日目 ヘビーウエイト リフト&ムービング

 9.11テロでワールドトレードセンターが崩落した際、崩落現場にパワーショベルなどの建設重機を投入し、救出作業を行おうと誰もが考えたそうである。しかし、その方法はすぐに不向きであるとことが分かった。あのような現場では、被災者がどこにいるか探すのが最優先である。被災者は生き埋めになっているため弱っており、大声が出せない状態で助けを待っている。その中をものすごい音を出す重機を使用しては見つかるものも見つからなくなってしまう。更に、重機が初期段階で動いてしまっては、どこに埋まっているか分からない被災者を踏みつけてしまう可能性も考えられる。
 そこで考えられたのが、ヘビーウエイトリフトと呼ばれる救出方法である。これは、道具を殆ど使わない持ち上げ方法から、我々が使用している救助資機材を用いての持ち上げ方法及び移動方法である。




用手による重量物の持ち上げ

 用手による持ち上げでは重さ約2トンのコンクリートの塊を、大きなバールを使って持ち上げる。これも、物理で習った「てこの原理」を使用すれば、7人でも十分持ち上げることが可能である。
 この方法を各町内会の自主防災組織に教えれば、震災時に救助隊の到着が遅くなっても、自主防災組織だけでも十分救出が可能であるのではないか。
 余談ではあるが、イースター島のモアイ像もこのように「てこの原理」で少しずつ少しずつ持ち上げ立てたそうである。



バールを使い2トンのコンクリートを4人で持ち上げる




救助資機材と建築道具を使用した重量物の持ち上げ及び移動

 次に、我々救助隊に配備されている救助資機材での重量物の持ち上げ及び移動を行った。持ち上げる方法はもちろん知っていたが、持ち上げたものを移動させるということはやったことは無い。
 持ち上げる作業においては、安全管理のためのルールがあり、少しずつ持ち上げながら「クリブ(あて木)」を組み込み安定させていく。クリブは4×4、2×4、6×4の種類の他、4×4の長方形をしたクリブを対角線で切断したウェッジと呼ばれるものを多用している。クリブを組上げるのにもルールや方法があり、状況に合わせた組上げを行う。
 移動作業は建築資材の単管パイプ等を使用して、そのうえに重量物を乗せて転がしながら移動させる。エジプトのピラミッドの石を移動する方法を想像していただきたい。




救助資機材を使用しての持ち上げ




持ち上げた重量物を移動する



想定訓練

 想定訓練とは、過去に発生した災害をもとに、その災害を真似た訓練である。研修では3つの想定を行った。1つ目は横転した自動車の下敷きとなった人の救出、2つ目はタンクローリーの下敷きとなった人の救出、3つ目は建設現場でコンクリートの建材落下による挟まれた人の救出である。
 日本ではここまで本格的な訓練は、消防上級教育機関の消防大学でも行わない。



自動車の下敷き




タンクローリーの下敷き




コンクリート建材の下敷き





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