
Vol.1 Vol.2 Vol.3 Vol.4 Vol.5 Vol.6
番外編1 番外編2 番外編3 終わりに
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サウスカウンティー消防署
HAZMAT対応部隊
サウスカウンティーでは、HAZMAT対応部隊を視察した。このHAZMAT対応部隊は、生物・化学の有害物質の漏洩流出の際に出動する部隊である。 サウスカウンティーのHAZMATの歴史は日本に比べ古く、1980年ごろから今の状態で活動しており、年平均80件の出動をこなしている。2001年9.11テロの直後は市民も炭疽菌の報道等により敏感となり、ほぼ毎日数回出動したそうである。
経験が豊富なだけに対応する装備や、隊員の知識も充実していた。 隊員であるが、BC(生物剤・化学物質等による災害)の専門の教育を6週間受け、隊長ともなると大学で化学を専攻していたような者がその職に当てられる。
写真はBC災害に対応する車両であるが、車庫の裏には隊員や被災者に付着した有害物質を洗い流す為の除染装置と、被災者用の着替え100着を積載したトレーラーが置いてあり、災害時にはそのトレーラーを牽引し出動する。更に日本と明らかに違う点がある。それは、隊員や被災者が神経性の物質に犯されてしまった場合に、その毒を解毒する注射を保持している点である。映画「ザ・ロック」の中で主人公のニコラス・ケイジがVXガスに犯され、自分で心臓に注射を打ち込むシーンがあるが、少々違うが決して嘘ではなく、写真の注射器を自分の太ももに打ち込むそうである、消防車に隊員用5本と、トレーラーに被災した市民用に100本積載してあるそうである。積載のきっかけは、1995年に発生した東京地下鉄サリン事件で、その後すぐに米国の消防車全車に積載するようになったそうである。日本は発生した国であるのに、解毒剤を積載したという話は聞いたことが無い。 |

HAZMAT対応車

解毒用注射器
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チコシティー消防署
林野火災の対応
チコの消防署の裏には、全米で第3位の規模の市立森林公園が広がっている。この消防署では年間約100件の林野火災に対応しているという。ご存知のとおり、米国では林野火災がすぐに拡大してしまうため、消火が大変困難となり、殉職する消防士があとを絶えないそうである。
米国での林野火災の対応は少し変わっていて、消防車が近づける場所は日本と変わりないが、消防車で近づけない場合は飛行機やヘリコプターで進出するそうである。また、隊員はチェーンソーなどの個人装備を持ち、飛行機からパラシュートで飛び降りて活動しており、通称「スモークジャンパー」と呼ばれている。
林野火災では水を持たずに消火することもあるため、しばし炎に巻き込まれる場合もある。巻き込まれた場合は、個人で保有しているアルミシート製シェルターで炎が通りすぎるのを待つらしいが、必ず成功するとは限らない。実はこのシートシェルターの概念は日本の消防には無い。以前消防団員が1度の山火事で10名も無くなったというのに。 |

個人用シェルター
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幼児期からの防火・防災教育
チコの消防署では、市立森林公園で発生した林野火災と森林公園での救急事案に力を注いでいるが、それ以外にも幼児期からの防火・防災教育にも力を入れている。我々も日本でも行なっているが、さらに進んだ教育をしており、しっかりと学年ごとに教える内容を分けてある。小学校卒業するころには、心配蘇生法も出来るレベルになっているという。そして、さらに教わったことは親へ話させ、子供に教えるとともに、親も育てていこうということである。写真は子供達からのお礼の手紙が飾ってあるプレートである。 |

子供達からのお礼
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ロープレスキューのトップチーム
前述で「全米で第3位の規模の市立森林公園が管轄」と記したが、林野火災ばかりでなく、救助事案も多数発生している。森林公園での事故なので、転落や滑落、水難救助がほとんどで、それに対応するべく「ロープレスキュー」、「スイフトウォーターレスキュー」のスキルが高いチームでもある。全米でもトップクラスの実力であり、全米以外からでも技術習得のため、チコのチームを訪れる。
チコのチームが、ロープレスキューの基本システムとして多用しているのが「RPMシステム」である。
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チコシティートレーニングセンター
消防機関と警察機関の共有による無駄のない施設
米国では、市が所有するトレーニング施設と州が所有する消防学校で消防士の教育が行われている。また、米国では警察と消防が様々な部分で共存しており、市のトレーニング施設は警察と消防の教育施設となっている。カリフォルニア州の消防学校も警察学校も同じ敷地内、同じ校舎を使用しているとのことであった。施設を共有しているので無駄が無く、2施設分の面積が取れるので合理的である。 |

警察・消防共有の訓練塔

警察も消防も使用する教室
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エアーアタックベース
前述でも触れたが、米国では林野火災が大規模に発達する。昨年も10月と11月にカリフォルニア州南部で大規模な山火事が発生し、同時に23件の山火事へと発展し、住宅2,300軒及び東京都と同じ面積の森林が焼失した。その火災に対応したのが、このエアーアタッカーと呼ばれる航空機による消火チームである。エアーアタッカーは、火災期と呼ばれる5月から11月まで、政府から委託を受けた、エアロユニオンという会社が航空機の運行を行なっている。航空機は米軍等からの払い下げの航空機を消火用に改造し運用している。チコのエアポートはそのエアロユニオンが保有する航空機のホームベースとなっている。今の時期は火災期から外れているため、全米の各地に分散され配置していた航空機が、メンテナンスの為にこの基地に戻って整備を受けており約30機の航空機が翼を休めていた。
エアーアタッカーの説明をしてくださった、ビルさんはここに所属していて、火災期はここで働き、シーズンオフになると消防士にロープレスキュー等を教えるインストラクターになるそうである。火災期それも8月の林野火災となると、航空機が停まる駐機場は気温が50度以上となり灼熱地獄になるそうである。そんな訳で地上での作業も熱中症の危険があり命懸けだそうだ。飛行中は低空で作業する為、通常の航空機より墜落する確立が高く、地上に降りたら灼熱地獄と気が休まらないと説明していただいた。
ちなみに施設のトイレには、常に身体の水分摂取状況がわかるように、尿の色を5段階に分け、水分摂取を促すように表が貼られていた。 |

消火用航空機
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